2020/08/11 22:07

「暗いと不平を言うよりも、進んで灯りをつけましょう」

昔、土曜日の朝に
このフレーズから始まる番組があった。
当時は何を言っているのか分からなかったけれど、
今もまだずっと頭に残っている。
これは一種の言霊なのだろうか。

引き篭もりがちな生活をしていた私にとって、
唯一の楽しみだった花屋。
不要不急の外出は控えるべきだし、
お店の判断だから早い再開を願うしかない。

しかし、
不要不急ってどこからどこまでなのだろうか。
それをいつも考えていた。

私にとっての花は不要ではない。
きっとあの子にとっても不要ではないはず。

出来なくなった事が多くなって、
がっかりする事が増えたのは事実だけど、
会えなくなった人を心配したり、
会えない代わりに何をしてあげられるだろうかと考える事は
うまく言えないけど
会う事よりも、もっと多くのものを与え合える気がする。

同じ一人暮らし、
不安で寂しい思いをしているのだろうなぁ。

このお花には気持ちを明るくしたり元気にする、
スパイスの香りが閉じ込められていると言う。
シナモンとスターアニスの香り。
好き嫌いはあるかもしれないけど
気持ちだけでも届けられたら良いなぁ。


※これはほぼフィクションです。
※使用している花はサンプルの為、販売するものとは少し異なります。