2020/10/04 21:18


牛すね肉は圧力鍋で柔らかくして、一緒に入れた玉ねぎは溶けて形がない状態にする。
そこににんじんを入れて煮えたらルーを入れて完成。
我が家のビーフシチューは圧力鍋のおかげで簡単にできる。

この圧力鍋は旦那さんが買ってきた物。
結婚当初、圧力鍋が欲しいと言った私の言葉を覚えていて買ってきてくれた。
なのに、私は自分でいろいろ調べてから買いたかったのもあって、素直に喜ばなかった。

えー、なんで買ってきちゃうのー。

満遍の笑みで差し出した旦那さんの顔が曇って行く様がまだ頭に残っている。
今ではこんなに大活躍の圧力鍋だけど、私にとっては苦い思い出の品。
なので、この圧力鍋がダメになるまでは美味しいご飯を作らねばと、
あの時の事を思い出しては料理に励むのです。

今日も美味しくしてくれてありがとう、
と、圧力鍋さんに労いの言葉を掛けながらシチューを器に装う。
お昼にも飾っていたお花をちょこんと食卓に座らせて、
久しぶりにゆっくりと2人で食べる晩ご飯。

今日のメニューはビーフシチューの他に、
姉から貰ってなかなか出番の無かったスキレットで秋の味覚のきのこを使ったアヒージョ。
味付けは桃屋の刻みニンニクに塩を少々。
サラダは手創り市ONLINEの画像を真似して、柿を入れてみた。
フォロのドレッシングとほの甘い柿がちょうど合う。
あと、エビとブロッコリーのサラダ。
あ、サラダが2つもある。

旦那さんはいそいそと炊飯ジャーへ向かっている。
やっぱりお米が無いとご飯を食べた気にならないとかブツブツ言いながら戻って来た。
そこにアヒージョをスプーンで一杯掛けて食べていた。

まぁ、それもいいか…
せっかくおしゃれに用意したけども。

アヒージョオンザライス。

美味しく食べて貰わないと意味がない訳で。
好きなように食べて貰えれば、それはそれで良いや。


※これはほぼフィクションです。

お花を日常に取り入れて頂けたらと
ショートストーリーを書いてみました。